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呼吸器内科

呼吸器内科とは

のど・気管・気管支・肺などは、酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を排出するという、生命を維持するうえで欠かせない働きをする臓器です。

呼吸器内科は、これらの呼吸に関わる臓器の病気を専門に扱う診療科です。

少し機能が低下しただけでも「咳・痰が出る」「息苦しい」といった症状として現れやすく、日常生活への影響も大きくなりがちです。

症状がなかなか治らない方は、背後に呼吸器の病気が原因である可能性がありますので、注意が必要です。

 

呼吸器内科でよくみる症状

咳や痰

風邪をひいた後に咳だけが数週間続いてしまう、朝方や夜間に激しい咳き込みがあるといった症状は、呼吸器内科を受診する最も多いきっかけの一つです。

咳は体が異物を排出しようとする防御反応ですが、長く続く場合は気管支の炎症アレルギーが隠れている可能性がありますので、早めにご相談ください。

(咳に関しては「長引く咳」のページもあわせてご覧ください。)

喘鳴(ヒューヒュー・ゼーゼー音)

呼吸のたびにヒューヒュー・ゼーゼーと音がする「喘鳴」は、気管支喘息や慢性気管支炎にみられる典型的な症状です。

急な呼吸困難は緊急性が高いため、速やかな受診が推奨されます。

息切れや呼吸苦(息が吸いずらい)

階段を上った時に以前よりも息が切れるようになった、少し動いただけでも肩で息をしてしまうといった症状です。

これらは肺の機能が低下している可能性があり、特に喫煙歴がある方は、肺の組織が壊れる病気が進行している場合がありますので、注意が必要です。

いびきや日中や強い眠気

いびきや呼吸が止まっている、夜しっかり寝ているはずなのに日中に耐えがたい眠気に襲わる。これは睡眠中に呼吸が止まってしまう病気の典型的な症状です。

睡眠時無呼吸症候群などの病気が考えられますので、一度ご相談ください。

胸の痛みや違和感

深く息を吸った時に胸のあたりが痛む、常に胸に圧迫感があるといった場合も、呼吸器疾患の可能性があります。

肺を包む膜に炎症が起きていたり、肺に穴が開いて空気が漏れたりしている状態(気胸)が考えられます。

 

呼吸器内科でみる病気

風邪・かぜ症候群

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風邪は医学的に「かぜ症候群」と言い、上気道を中心とした感染症の総称です。

 

原因はウイルスが多く、インフルエンザウイルス、新型コロナウイルス、アデノウイルス、RSウイルスなどが代表的です。

症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳・痰、発熱、倦怠感などです。

 

治療は症状に合わせた薬を飲む「対症療法」となります。

通常は、数日から1週間程度で自然に改善しますので、抗生物質は不要です。

 

予防は手洗い、うがい、マスクの着用、人混みを避けることが大切です。また、栄養と休養を十分にとることで免疫力を保ち、感染リスクを下げることができます。

高齢者や乳幼児、基礎疾患のある方は重症化しやすいですので、早めの受診が大切です。

 

喘息(気管支喘息)

喘息とは

喘息は、呼吸をするための空気の通り道である気管支に慢性的な炎症が起こることで、気管支の粘膜が腫れたり筋肉が縮み、気管支が狭くなる病気です。

子どもから大人まで、日本人の5%〜10%くらいいると言われています。その症状や重症度は様々です。

症状は、深夜から朝方にかけて咳、ぜんめい(ヒューヒュー、ゼーゼーという音)、呼吸苦などが発作的に起こることが特徴的です。「日中は問題ない」「座ると楽になる」なども特徴です。

原因は遺伝、体質など様々な身体的な要因と、ダニ、ホコリ、花粉、ペットの毛、タバコの煙、ストレスなどの環境的な要因が関連します。

診断は、症状の経過、家族歴(喘息やアレルギーの両親・兄弟がいるかどうか)などに加えて、呼吸機能検査(スパイロメトリー、呼気一酸化窒素濃度など)、血液検査(好酸球数、IgE)、アレルギー検査などを参考に、総合的に判断します。

喘息の治療

治療には2つの目的があります。

発作を予防するための治療

吸入ステロイド薬を中心として、重症度の応じて気管支拡張薬、抗アレルギー薬などを併用して気道の炎症を抑えます。

毎日治療を続けることで、症状のコントロールし発作を予防します。

発作時の治療

万が一発作が起きたときには、気管支を広げる薬を吸入します。

重い発作のときは、酸素吸入やステロイドの点滴など入院治療が必要になります。

重症の喘息の方に生物学的製剤(バイオ製剤)と呼ばれる注射も使われます。

また、妊娠中でも喘息の治療は継続が望ましく、下記の薬は安心して継続いただけます。

  • 吸入ステロイド(アドエア、レルベアなど)

  • 吸入β2刺激薬(メプチンなど)

  • 内服ステロイド

  • ロイコトリエン受容体拮抗薬(キプレス、シングレア)

  • テオフィリン製剤(テオドール)

  • 抗ヒスタミン薬

  • 貼付β2刺激薬

  • ステロイド点滴

吸入薬の使い方のポイント

ここで吸入薬を効果的にするためのポイントを説明します。ぜひ参考にしてください。

姿勢

 頭を下げず、猫背にならないようにする。

 吸入口の下に舌を置き、「ほー」と発声する時のように喉の奥が広がった状態にする。

吸入

 十分に息を吐ききって、粉末剤では勢いよく深く吸う。ミスト剤ではゆっくり深く吸う。

吸入後

 薬が期間の中で沈着するまで、できれば3〜5秒程度息を止める。

呼出

 吸入後、できれば鼻からゆっくり息を吐く。

うがい

 吸入後は2、3回うがいをする。(声がれや口腔カンジダの予防のため)

日常生活においては、室内を清潔に保ちホコリやダニの対策をする、禁煙・受動喫煙を避ける、ストレスや疲労をためない、規則正しい生活をすることが重要です。

喘息は、正しい知識と治療を受ければ、日常生活を問題なく送ることができる病気ですが、「症状が出ていない」=「治った」わけではありませんので注意が必要です。

 

肺炎

肺炎とは、肺の組織である肺胞が感染してしまう病気です。

肺炎球菌などによる細菌性肺炎、インフルエンザや新型コロナなどによるウイルス性肺炎、マイコプラズマなどによる非定型肺炎、カンジダやアスペルギルスなどによる真菌性肺炎など、様々な種類があります。

 

肺胞に液体や膿がたまってしまうと、身体が反応して咳・痰、発熱などの症状が現れます。特に高齢者や基礎疾患のある方にとっては、命に関わる重篤な病気となることもあります。

高齢の方では症状が出にくく、「なんとなく元気がない」「最近、食事をとらなくなった」などで、実は肺炎だったということも珍しくありません。

 

肺炎にかからないためには、予防接種、手洗い、うがい、マスクの着用に加えて、口腔ケア、禁煙、栄養をしっかりとるなどもとても大切です。

万が一肺炎にかかってしまった場合は、原因となる菌に対する抗生物質と、症状に合わせた対症療法を行います。

 

肺炎は、原因や患者さま一人ひとりに体調により、その重症度が大きく異なります。

そして、早期発見と適切な治療がとても大切です。少しでも症状がある方は早めに受診をお勧めいたします。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。

当院が専門とする高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と非常に深い関わりがあり、SASを放置すると心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることがわかっています。

SASの詳細については「睡眠時無呼吸症候群」のページをご覧ください。

 

アレルギー性疾患(花粉症など)

スギやヒノキなどの花粉、ハウスダストなどが原因で、鼻水や咳、喉の痒みが生じる状態です。

呼吸器の症状だけでなく、目や鼻の不快感が強く出ます。

 

アレルギーは喘息を悪化させる一因にもなるため、トータルでのケアが重要です。

アレルギー治療については「アレルギー疾患」のページ「舌下免疫療法」のページも参考にしてください。

 

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

COPDとは

慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)とは、主に長年の喫煙などにより肺に慢性的な炎症が起こり、空気の通り道が狭くなる病気です。

主な原因は喫煙です。タバコの煙などの有害物質を長年吸い込むことで、肺気腫(肺胞が壊れる)、慢性気管支炎(気管支の炎症が続く)が起こり、空気が十分に吐き出せなくなります。

また、大気汚染、職業性粉じん、呼吸器感染症なども病気の発症に関連します。

 

日本では、40歳以上の約12人に1人、推定530万人以上がCOPDと考えられています。

しかし、実際に医療機関を受診している方は約38万人とされており、多くの方が未診断・未治療の状態です。

 

COPDは進行がゆっくりなため、「年齢のせい」「体力が落ちただけ」と見過ごされやすい病気ですが、肺の機能が徐々に低下し、息切れ、長引く咳、痰といった症状が現れます。

また、感染症をきっかけに急激に悪化し、入院や緊急治療が必要になることもあります。

COPDの診断と治療

COPDの診断には、呼吸機能検査(スパイロメトリー)、胸部レントゲン、胸部CTなどを用いて判断します。

画像で見るCOPD ~レントゲン・CTスキャンでの比較画像や確定診断の方法について~ | メディカルノート

*右の画像では、肺の白い組織が減っていて、全体的に黒っぽく写っています。

COPDの治療は、症状を改善するためと、病気が進行・悪化するのを防ぐことです。最も重要な治療は禁煙です。喫煙を続けると呼吸機能低下が加速します。

薬物療法としては、吸入気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬)が基本ですが、症状や悪化時には内服や吸入のステロイドを併用します。

重症例では在宅酸素療法、非侵襲的人工呼吸器での治療が必要となります。

また、呼吸リハビリテーションも重要です。呼吸法の獲得や、筋力・持久力を保つ運動療法を継続することで、呼吸機能や生活の質が改善します。

 

呼吸器内科に関するよくある質問

Q1.咳が止まらない時は何科に行けば良いですか?

咳が主症状の場合は、呼吸器内科が適した診療科です。ただし、咳の原因が心不全などの循環器疾患や、逆流性食道炎などの消化器疾患であることもあります。当院では幅広い内科診療を行っておりますので、まずは一度ご相談ください。

Q2.花粉症で呼吸器内科を受診しても大丈夫ですか?

はい、もちろんです。花粉症は鼻や目だけでなく、気道の炎症として咳の原因になることも多いため、呼吸器内科での対応が可能です。特に「花粉の時期になると咳が出る」という方は、喘息との関連も含めて詳しく診察させていただきます。

Q3.睡眠時無呼吸症候群の治療は一生続ける必要がありますか?

治療期間は患者さんの状態により異なります。肥満が原因の場合は、体重管理によって無呼吸が改善し、治療を卒業できることもあります。一方で、喉の形など骨格的な要因がある場合は継続的なサポートが必要になります。

Q4.喫煙者ですが、症状がなくても受診して良いでしょうか?

COPDなどの病気は自覚症状が出る前から少しずつ進行します。早期に現在の肺の状態を知り、症状が出る前に治療することで、将来の健康を守るたことができます。喫煙歴が20年以上ある方は、一度ご相談ください。

 

患者様へ

当院は糖尿病内科と循環器内科ですが、実は呼吸器の悩みはこれらの疾患と表裏一体であることが非常に多いのです。

睡眠時無呼吸症候群は高血圧や糖尿病を悪化させる大きな要因となりますし、慢性的な肺の病気は心臓への負担を増大させます。

当院では糖尿病内科専門医および循環器内科専門医としての高度な専門知識を活かし、呼吸器だけを見るのではなく、お身体全体の健康をサポートすることに努めています。

 

西東京市にお住まいの方はもちろん、駐車場も14台完備していますので、東久留米市・東村山市にお住まいの方もお車で無理なく通院いただけます。

ぜひ一度ご相談ください。

 

この記事を書いている人

はたけやま内科クリニック 

院長 畠山 佳之


資格

糖尿病専門医

循環器内科専門医

内科認定医

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