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糖尿病

当院では糖尿病専門医による糖尿病診療を行っています。

血糖値のコントロールだけでなく合併症の管理を含めて、患者さま一人ひとりに合った診療を心がけています。

健診結果の異常や血糖が心配の方、専門医による診療を希望される方はご相談ください。

糖尿病とはどのような病気?

糖尿病は、血液中の血糖値が慢性的に高くなってしまう状態になる病気です。

進行するとエネルギー源である糖がうまく細胞に取り込めなり、全身にさまざまな影響を及ぼします。

 

糖尿病の仕組みとインスリンの役割

糖尿病を理解する上で最も重要なのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンです。

通常、食事で摂取した糖分はインスリンによってエネルギーとして細胞に変わります。

 

インスリンが原因で血糖が高くなってしまう要因は下記にとおりです。

  • インスリンの分泌不足:膵臓がインスリンを十分に作れない状態

  • インスリン抵抗性:インスリンは出ているが効きが悪くなっている状態

  • 高血糖の持続:高血糖が続くとインスリンの効果が阻害されます

 

血液中の糖分が過剰な状態が続くと、血管の内壁が傷つき動脈硬化の原因にもなります。

そして心筋梗塞・狭心症、心不全、脳梗塞・脳出血、閉塞性動脈硬化症などのリスクが上がってしまいます。

 

糖尿病を放置した際のリスク

糖尿病の恐ろしい点は、初期段階では自覚症状がほとんどないということです。

高い血糖値を放置し続けると、数年から十数年かけて徐々に全身の細い血管が壊れていきます。

 

特に「し・め・じ」と呼ばれる神経・目・腎臓へのダメージは、最終的にしびれ・失明・人工透析など生活の質を著しく下げます。

早めに専門医を受診し、適切な検査と治療を開始することが将来の健康を守る鍵となります。

 

糖尿病の種類とそれぞれの特徴

糖尿病には大きく分けて4つのタイプが存在します。

日本人の糖尿病患者の約9割以上が、生活習慣が深く関わっている2型糖尿病だと言われています。

 

1型糖尿病

自己免疫の反応などよって膵臓のインスリンを作る細胞が破壊されてしまい、膵臓からインスリンが分泌できなくなります。

比較的若い人に多いですが、必ずしも若い人に限りません。

2型糖尿病

インスリンの分泌が不十分だったり、体がインスリンに対して反応しにくくなったりすることが原因で起こります。

肥満や運動不足、食生活の乱れ、ストレス、遺伝など様々な要因が関与し、主に中高年の人に多く見られます。

近年は若い人にも増えています。

妊娠糖尿病

妊娠中に初めて血糖が高い状態が見つかる状態のことを言います。

母児ともに合併症のリスクが高くなるところを基準としているため、通常の糖尿病の診断基準より厳くなっています。

過去に妊娠糖尿病になった人は、将来2型糖尿病を発症するリスクが非常に高いと言われています。

(詳細は「妊娠糖尿病」のページをご参照ください。)

 

その他の機序・特定の疾患によるもの

遺伝性の病気や膵臓、肝臓、内分泌の病気などが原因となり血糖が高くなります。

ステロイドが血糖値を上げるのは有名ですが、治療薬として使われる場合に薬剤性の原因となります。

 

もう一つの分類方法があり、糖尿病クラスター分類と言います。

興味のある方は「糖尿病の5つの分類のページ」ををご覧ください。

 

糖尿病の初期症状

糖尿病の初期症状は非常に些細な変化から始まるため、自分では非常に気づきにくいです。

しかし、体が発している小さなサインを捉えることで早期発見に繋げることができます。

 

喉が異常に渇く理由は?

糖尿病になると血液中の過剰な糖を排出しようとして、尿の量が増える多尿の状態になります。

そして体内の水分が失われるため、強い喉の渇きを感じます。

 

多尿以外にも下記の症状が起こります。

  • 多飲:いくら水を飲んでも喉が潤わない感覚がある

  • 頻尿:トイレに行く回数が急激に増え、夜中に何度も起きる

  • 口渇:口の中が常にネバネバして乾燥しているように感じる

 

一日に何度もペットボトルの飲み物を飲み干してしまうような場合は、高血糖のサインかもしれません。

単なる暑さや乾燥のせいだと決めつけず、水分摂取量の変化にも注意を払いましょう。

 

急激な体重減少と倦怠感の理由は?

しっかり食べているはずなのに、なぜか体重が減っていくのも糖尿病特有の症状です。

糖をエネルギーとして利用できなくなるため、体は代わりに脂肪や筋肉を燃やしてエネルギーを作ろうとします。

ダイエットもしていないのに痩せてきたという場合は要注意です。

 

一方で全身の細胞がエネルギーを使えなくなるので、慢性的な燃料不足の状態になります。

どんなに寝ても疲れが取れず、常に強い倦怠感・疲れやすさを感じている場合は注意が必要です。

 

糖尿病による視力低下やしびれの兆候

血糖値が高い状態が続くと、末梢の神経や目の中にある細い血管にダメージが蓄積します。

目がかすんだり、手足の先に違和感を覚えたりするのは、糖尿病の合併症が始まっているサインです。

 

  • 視力障害:ピントが合いにくくなり、景色が霧がかかったように見える

  • 末梢神経障害:足の先がジンジンとしびれたり、感覚が鈍くなったりする

  • 傷の治りの遅さ:足のケガがなかなか治らず、化膿しやすくなる

これらの症状が現れている場合は糖尿病が進行している可能性があるため、早めに相談することをお勧めします。

 

糖尿病の原因となる生活習慣

糖尿病の発症には、日々の食生活や活動量が密接に関係していることが判明しています。

特に現代社会特有のライフスタイルは、血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きを弱める要因が多くあります。

 

糖分や脂質の過剰摂取

不規則な食事や高カロリーの食べ物を好む、一度に大量の食事を摂取するなどは血糖値を上げる要因となります。

特に食事をたくさん、しかも早食いをしてしまう血糖値が急上昇する血糖値スパイクを引き起こしやすくなります。

 

具体的には下記のような食生活は控えましょう。

  • 清涼飲料水の飲み過ぎ:液体状の糖分は吸収が早く、血糖値を急激に上昇させます。

  • 早食いとドカ食い:満腹中枢が効きづらく食べ過ぎてしまいます。インスリンの効果も追いつきません。

  • 脂っこい食事の継続:内臓脂肪を蓄積させ、インスリンの効きめを低下させます。

 

肥満および内臓脂肪の関係

内臓脂肪が蓄積すると、アディポネクチンなどのインスリンの働きを邪魔する物質が分泌されます。

「インスリン抵抗性」と呼ばれる状態で、インスリンの血糖を下げる効果が弱まり2型糖尿病になりやすくなります。

 

肥満のタイプはいくつかあり、どれかに当てはまる場合は注意が必要です。

肥満のタイプ

特徴 糖尿病への影響

内臓脂肪型

お腹周りが出るりんご型 インスリン抵抗性を高める

皮下脂肪型

腰回りのつく洋なし型

内臓脂肪と比べるとリスクは低い

隠れ肥満

体重は普通だが体脂肪率が高い 筋肉不足による糖の代謝が悪い

上記に当てはまること方は、ぜひ日常生活で運動の習慣を取り入れるようにしましょう。

 

糖尿病のリスクを高める運動不足とストレス

体を動かさない生活は筋肉で糖の消費を減らしますので、血糖値が下がりにくい体質になります。

加えてに筋肉が少ないと全身の血行が悪くなるため、インスリンの運搬も減ってしまうことも血糖を上昇させます。

 

また、精神的なストレスもホルモンバランスを乱して血糖値を上昇させる要因となります。

具体的にはアドレナリン、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌により、血糖値が上昇します。

 

デスクワーク中心の生活や、強いプレッシャーのかかる仕事環境は糖尿病にとって好ましくない条件です。

30分座って仕事をしたら立ち上がる、ストレスを感じたら散歩に出るのはいかがでしょうか?

日常の中に軽いウォーキングを取り入れるなど体を少し動かす習慣で、血糖コントロールは大きく改善されます。

 

糖尿病の診断基準と検査数値

糖尿病かどうかを判断するためには、血液検査による正確な数値の把握が必要です。

健康診断の結果などで見かける「HbA1c」などの項目は、自身の状態を知るための重要な指標です。

こちらに関しては「血糖値・HbA1cの異常」のページをご覧ください。

 

食事療法と運動療法

食事療法と運動療法については「食事療法と運動療法のページ」をご参照ください。

 

糖尿病の治療:薬物療法

食事や運動で目標の血糖値に達しない場合は、薬物療法を組み合わせて治療を行います。

近年では単に血糖を下げるだけでなく、体重減少や臓器保護を助ける新しい薬も登場しています。

 

インスリン療法

インスリン治療を始めたら終わりだと悲観する方がいますが、それは大きな間違いです。

むしろ疲弊した膵臓を休ませ、糖尿病の悪化と合併症を防ぐための前向きな選択であると言えます。

 

インスリンは現時点で最も確実に血糖を下げる手段であり、アレルギーなどの副作用もほとんどありません。

医師から提案された際は怖がらずに質問し、そのメリットをしっかりと確認しましょう。

詳細いついては「インスリン治療」のページをご覧ください。

 

糖尿病治療の進化と新しいGLP-1受容体作動薬

近年、非常に注目されているのがGLP-1受容体作動薬という薬剤です。

脳に働きかけて食欲を抑えたり、胃の動きを緩やかにしたりすることで、自然に血糖値を下げます。

詳細については「GLP1/GIP受容体作動薬」のページをご覧ください。

 

糖尿病に関するQ&A

糖尿病は遺伝しますか?

糖尿病そのものが直接遺伝するわけではありませんが、「糖尿病になりやすい体質」は遺伝します。

家族に糖尿病の方がいる場合は、そうでない人に比べて発症リスクが高くなる傾向にあります。

甘いものを食べなければ糖尿病になりませんか?

「甘いもの=糖尿病」というイメージが強いですが、それだけが原因ではありません。

ご飯やパンなどの炭水化物の摂り過ぎや、脂っこい食事、さらには運動不足による肥満も大きな要因となります。

特定の食べ物を避けることよりも、食事全体のバランスと摂取エネルギーの適正化を意識することが大切です。

糖尿病予備群と言われましたが治りますか?

境界型(予備群)の段階であれば、食事療法と運動療法によって血糖値を正常域まで戻せる可能性が非常に高いです。

この段階では血糖値が上昇してしまう生活習慣の見直しが大切ですので、早急に対策を開始しましょう。

 

最後に

糖尿病は自覚症状がないまま進行してしまうことが多く、早期発見のために少しでも気になる症状があれば一度相談しましょう。

完治が難しい病気と言われますが、適切に管理すれば健康な人と変わらない生活を送ることができます。

検査結果だけでなく、生活環境、併存疾患、価値観などを考慮して一人ひとりに合った治療目標を一緒に考えていく必要があります。

 

当院は西東京市西原町にある糖尿病内科・循環器内科の専門クリニックです。

紹介状も不要です。糖尿病の検査・治療をご希望の方は当院へ一度ご相談ください。

この記事を書いている人

はたけやま内科クリニック 

院長 畠山 佳之


資格

糖尿病専門医

循環器内科専門医

内科認定医

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