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血糖値が高い時の「激しい運動」は逆効果?

[2026.03.02]

血糖値が高い時の「猛烈な運動」は逆効果?

検診の結果、「血糖が高い」と言われたり、「最近の血糖値が右肩上がり」だったりすると、「なんとかして下げなきゃ!」と焦る気持ちはよくわかります。しかし、実は「血糖値が極端に高い状態での激しい運動」は、「血糖値が下がる」「糖尿病が良くなる」どころか、命に関わる危険があることをご存知でしょうか。

糖尿病と循環器の専門知見から、正しい「運動のタイミング」をお伝えしています。

なぜ「高血糖のときに激しい運動」がダメなのか?

ホルモンのバランスが崩れてしまうため

例えば、血糖値が300〜400mg/dLを超えているような状態では、体の中のインスリンが絶対的に不足しています。インスリンがないと体は糖をエネルギーとして使うことができません。この状態で無理に体を動かすと、代わりに脂肪や筋肉を無理やりエネルギーとして使うようになり、ケトン体という物質を作り出します。これが体に溜まると、血液が「酸性」に傾く(ケトアシドーシスといいます) ため、吐き気や意識障害を起こす深刻な状態となってしまいます。

また、激しい運動は体にストレスを与えることで交感神経を活性化させ、血糖を上げるホルモンが分泌します。血糖値を下げようとして走ったり運動をしているのに、体はさらに高血糖となってしまう悪循環が起こってしまいます。

脱水によって血糖値がさらに上がってしまうため

高血糖の状態が続くと体は尿から糖を出そうとするため、体は常に水不足(脱水)になりやすい状態となります。そこでさらに運動で汗をかくと、血液は濃縮されますます「ドロドロ」の状態になってしまいます。その結果、ふらつきや意識障害、さらに脳梗塞や心筋梗塞が起こってしまいます。

最悪の場合、失明につながるリスクがあるため

糖尿病網膜症がある場合は、特に要注意です。糖尿病の合併症である網膜症がある方は、眼の血管がとても脆くなっています。そこで運動をして血圧や眼圧が急激に上昇すると、眼の血管が破れて網膜出血が起こり、最悪の場合、失明してしまう可能性があります。(糖尿病のある方は、年1回以上の眼科受診が推奨されています。)

何とかしなくちゃ。というお気持ちは分かります!

ここからは糖尿病専門医としてのメッセージです。

「検診で血糖が高いと言われた」「糖尿病があるけど、どれくらい重症か分からない」など、まずは受診をしてください。 糖尿病の重症度、合併症の有無、運動で解決できるのか?、そもそも「なぜ血糖値が高いのか」など評価しなければなりません。人によっては、お薬や食事で安全なレベルまで血糖値や糖尿病の数値を落ち着かせることが重要になります。

つまり、「正しい運動のタイミング」は大雑把に3つです。

  1. 最近、検診で異常を指摘された人は、極端な高血糖がないこと

  2. 糖尿病のある方は、血糖値(病態)が安定していること

  3. 糖尿病網膜症がない、網膜症があっても安定していること

当院では、一人ひとりに合った治療と丁寧な診療を心がけています。気になる方は「はたけやま内科クリニック」にご相談ください。当院は広い駐車場を完備しておりますので、西東京市に加えて、東久留米市の方も多く受診いただいております。ぜひご利用ください。

 

この記事を書いている人

はたけやま内科クリニック 

院長 畠山 佳之


資格

糖尿病専門医

循環器内科専門医

内科認定医

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