マンジャロをいきなり高用量で使うのはやめましょう!
マンジャロなどGLP-1/GIP受容体作動薬、ダイエット薬の使い方に注意しましょう!
先日、当院に20歳前後の若い患者さんが駆け込んでこられました。顔は真っ青で、何度も何度も繰り返す激しい嘔吐・・・
原因を聞くと、前日に食べ過ぎたため、朝にダイエット目的で持っていた「リベルサス 15mg」を飲んでしまったとのことでした。
少し前から流行っている「飲むだけで痩せる魔法の薬」として紹介されている薬(マンジャロ、オゼンピック、リベルサスなど)ですが、使い方を一歩間違えると、病院でも「薬が切れるのを待つしかない」という絶望的な時間を過ごすことになります。
今回は糖尿病専門医として、絶対に守ってほしい「正しい使い方」と「本当の怖さ」をお伝えします。
「食べ過ぎたから多めに飲む」は絶対にNG
この薬は、まず少ない量から始めて「体を薬に慣らす」プロセスが不可欠です。
「昨日は食べ過ぎたから、今日は一番強いリベルサス 15mgを飲もう」といった調整は、薬理的に全く意味がないどころか、激しい吐き気、腹痛、下痢といった副作用を確実に引き起こします。
決められた用法用量を守ることは、体を守るためにとても大切ですし、薬も高いので非常に勿体無いです。
医療機関でもどうすることもできない・・・
今回来られた患者さんに対し、私ができたのは吐き気止めの点滴をすることだけでした。点滴後に少しは吐き気が落ち着いたようですが、点滴の効果は長くありませんので、自宅で吐き気と戦うことになったでしょう。
結局、薬の効果が切れるまで耐えて待つしかなく、一度吸収された薬を体から消すことはできません。2、3日は苦しさを味わうことになったと思います。
吐き気だけじゃない。潜んでいる大きなリスク
「痩せる」というメリットばかり強調されますが、専門医の目から見れば、重大な合併症のリスクも見逃せません。例えば、膵炎胃不全麻痺、網膜症の悪化などのリスクが上がるといわれています。
「定期的な管理」が必要です
この薬は、ただ飲むだけの薬ではありません。
副作用が出ていないか、膵臓や網膜症、胃の病気などが出ていないか?など注意深く見ていく必要があります。専門医が定期的に血液検査や診察を行い、二人三脚で管理していくべきものです。ネット通販や非専門医による安易な処方で済ませていいものではないと思います。
とは言っても痩せたいですよね・・・
「痩せたい」という気持ちは分かります。しかし安易な薬の使用で、取り返しのつかない後悔を生む可能性があります。その患者さんは、今回のリベルサスがトラウマとなり、糖尿病医療薬と関係のない必要な薬も飲みたくなるかもしれません。
西東京市・東久留米市エリアで、ダイエット薬(マンジャロ、オゼンピックなど)の使用を検討されている方、あるいは今使っているけど不安を感じている方は、まずは糖尿病専門医である当院へご相談ください。適切は薬の使い方を確認し、安全に、そして健康的に数値を改善する方法を一緒に考えていきましょう。
*当院はダイエット治療を推奨も否定もしていませんが、安易な使用は避けて欲しいと思います。安易にネットで買うのは危険ですので、ぜひご相談してください。
