お腹の症状(腹痛・吐き気・嘔吐/便秘・下痢)
腹痛、吐き気・嘔吐、下痢、便秘などのお腹の症状は、年齢を問わず多くの方が経験する身近な症状です。
日常生活でよくある症状ですが、症状が長引いたり、繰り返したりする場合は、病気が隠れている可能性があります。
当院では、症状や経過を丁寧にお伺いし、必要に応じて検査を行いながら原因を見極め、緊急性の高い病気が疑われる場合には速やかに適切な医療機関へご紹介いたします。
「少し様子を見れば治るだろう」と我慢せず、お腹の症状でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
注意すべき症状
症状が軽くても、以下に当てはまる場合は早めに受診することをお勧めします。
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38℃以上の発熱、悪寒がある
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血便・黒い便が出る
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吐いたものに血が混じる(吐血)
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激しい腹痛や、我慢できない痛みがある
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右下腹部や右上腹部など、決まった場所が強く痛む
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何度も吐いて水分が取れない、尿が少ない
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体重減少や食欲低下が続いている
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黄疸(皮膚や白目が黄色い)がある
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高齢者、糖尿病など基礎疾患がある方
特に、下記のような症状がある場合は救急受診をお勧めします。
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冷や汗が出るほどの激しい腹痛
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意識がもうろうとする
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お腹が板のように硬い
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大量の吐血・下血
腹痛の原因は?
腹痛は日常で最も頻繁に起こる体調不良の一つです。
少し様子を見れば治るだろうと思われがちですが、実は重大な病気が原因であることも少なくありません。
消化器疾患
一般的な腹痛の原因のの多くは消化器系の疾患です。
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胃腸炎・食中毒
下痢、吐き気、時には発熱を伴う、急な痛みが特徴です。多くは3日~1週間程度で改善します。
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便秘症
お腹の張りや、移動するような鈍い痛みが特徴です。排便すると改善することが多いです。
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胃潰瘍・十二指腸潰瘍
みぞおち付近を中心とした痛みで、空腹時や食後に悪化します。ストレスが原因となることも多いです。
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胆石・尿管結石
突然、脇腹から背中にかけての差し込むような激しい、のた打ち回るような痛みが生じます。
多くの場合、適切な処置や飲み薬で改善しますが、自己判断で痛み止め薬を飲んでしまうと本当の原因を隠してしまうリスクがあります。
循環器疾患
腹痛の原因は消化器の病気だけではなく、血管の病気の可能性もあり、これらは命に関わります。
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腹部大動脈瘤
お腹の真ん中を通る太い血管(大動脈)がこぶ状に膨らむ病気です。
破裂する直前まで無症状のことも多いですが、破裂するとお腹や腰に経験したことのないような激しい痛みが走ります。
そして出血が急速に進み、ショック状態になってしまいます。
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大動脈解離
血管の壁が内側から裂ける病気です。胸からお腹、背中にかけて「痛みが移動する」のが特徴です。
今まで経験したことのない激しい痛みがあり、徐々に痛みの位置が移動します。
しかし、以前経験した症例では「なんとなく背中が痛い」という方もいましたので油断は禁物です。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などの持病がある方は、動脈硬化が進行している可能性が高く血管への負担が大きいため、特に注意が必要です。
※詳しくは「循環器疾患のページ」をご覧ください。
吐き気・嘔吐の原因は?
吐き気・嘔吐の原因は様々です。
消化器の病気がよく知られていますが、めまいなど耳鼻科の疾患も有名です。
加えて、心臓や血管の病気が原因となることもあり、心臓や血管の病気の場合には緊急を要する可能性があるため注意が必要です。
嘔吐の原因となる疾患
- 消化器の疾患
胃腸炎、虫垂炎(盲腸)、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胆石、胆のう炎、膵炎、腸閉塞など
- 脳・耳鼻科の疾患
偏頭痛、脳出血・脳梗塞、脳炎、メニエール病、良性発作性頭位性めまい症など
- 心臓・血管の疾患
心筋梗塞、狭心症、大動脈解離、大動脈瘤など
- その他の疾患
腎盂腎炎、尿管結石、緑内障、妊娠、アルコール、薬剤など
特に注意が必要な疾患
消化器疾患以外で嘔吐を引き起こす病気として、心筋梗塞、大動脈解離、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖状態なども非常に重要です。
これらの病気は放置してしまうと、入院が必要となる可能性が高いからです。
心筋梗塞・大動脈解離
心筋梗塞が起こると心臓の筋肉の一部が酸欠となります。その周囲に豊富に迷走神経が存在するため、迷走神経が過剰に刺激されて嘔吐反射が起こります。
また、臓器の痛みにより交感神経がとても活発になることでも、嘔吐が誘発されます。
糖尿病性ケトアシドーシス・高浸透圧高血糖状態
これらの状態では、体は糖を栄養素として利用できなくなり、代わりに脂肪を栄養素として利用します。
この時にケトン体が放出されるのですが、ケトン体が体にたまるとアシドーシス(酸性に傾く)になります。
アシドーシスは非常に危険な状態で、様々な症状が生じ、その一つに嘔吐が生じます。
便秘の原因は?
便の回数には個人差があり、毎日出なくても無理なく自然に出ていて、お腹の張りや不快感がなければ問題ない場合もあります。
一方で、お腹の張り・痛み、強くいきまないと便が出ない、残便感がある、などの症状が続く場合は、治療が必要なこともあります。
内分泌・代謝性の疾患
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糖尿病: 自律神経障害(糖尿病性神経障害)が主因です。胃腸の動きをコントロールする迷走神経が障害され、蠕動運動が低下します。
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甲状腺機能低下症: 全身の代謝が低下するため、腸管平滑筋の活動も鈍くなります。
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副甲状腺機能亢進症: 高カルシウム血症を来すため、腸管の平滑筋収縮が抑制され、頑固な便秘の原因となります。
器質的・炎症性の腸疾患
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大腸がん: 腫瘍による物理的な「狭窄」です。特に下行結腸〜S状結腸のがんでは、「便が細くなる」「便秘と下痢を繰り返す」といった症状が特徴的です。
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クローン病・潰瘍性大腸炎: 炎症による狭窄や、慢性の炎症による腸管の線維化・運動障害が関与します。
リウマチ・膠原病
- 強皮症:腸管壁の線維化と自律神経の障害により、重度の腸管運動不全が起こります。
神経・精神疾患
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パーキンソン病: 脳内のドパミン不足だけでなく、腸管内の神経にも影響して消化管の運動が直接的に障害されます。
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うつ病: 活動性の低下や食欲不振に加え、セロトニンなどの神経伝達物質のバランス変化が腸管運動を抑制します。
薬剤性(医原性)
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カルシウム拮抗薬: 血管平滑筋だけでなく、腸管平滑筋のCaチャネルもブロックするためです。
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利尿薬: 脱水傾向になり、便の水分が失われるためです。
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抗コリン薬: 自律神経に作用し、蠕動を抑制します。
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糖尿病治療薬:メトホルミン、マンジャロ、オゼンピックなどは消化器症状の副作用が強く、人によっては便秘となります。
下痢の原因は?
便秘と同じように、便の硬さや回数には個人差がありますので、やや軟らかい便でも体調に問題がなければ心配はいりません。
一方で、腹痛、発熱、血便、下痢が長く続くなどの症状がある場合は、治療が必要になることがあります。
感染性胃腸炎(ウイルス・細菌)
ノロウイルスやロタウイルス、あるいはカンピロバクターなどの細菌感染です。冬はウイルス性、夏は細菌性の食中毒が増加する傾向にあります。
過敏性腸症候群(IBS)
検査で目立った異常がないにもかかわらず、ストレスや緊張によって腹痛や下痢、便秘を繰り返す疾患です。働き盛りの世代に多く見られます。
炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎やクローン病など、腸に慢性的な炎症が起こる病気です。長期にわたる下痢や血便がある場合は注意が必要です。
甲状腺の病気
甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、腸の動きが活発になり下痢を起こしやすくなります。
※甲状腺疾患については「甲状腺疾患」のページをご覧ください。
食生活・お腹の冷え
アルコールや刺激物の摂りすぎ、腹部の冷えによって腸の運動が過剰になることで起こります。
薬剤性(医原性)
糖尿病治療薬のメトホルミン、ツイミーグ、マンジャロ、オゼンピックなど、抗生物質は下痢の副作用が見られやすいです。便秘の治療薬でも、体に合わなかったり、効きすぎたりすると下痢になります。それ以外でも、さまざまな薬剤が下痢の原因となります。
当院から患者様へ
お腹の症状・困りごとは、多くの方が経験する身近な症状ですが、続くと日常生活に大きな負担となってしまいます。
日常生活を快適に過ごすためにも、何か病気が隠れていないか確認することをお勧めします。
当院では内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)は行っておりませんが、「便秘・下痢の原因は何か?」「検査の必要性があるか」など判断いたします。
専門的な治療や精密検査が必要であれば、速やかに専門の医療機関をご紹介いたします。
当院は、西東京市にある糖尿病内科・循環器内科の専門クリニックですが、一般内科も診察いたします。
駐車場を14台完備していますので、東久留米市にお住まいの方もお車で安心して通院いただけます。
田無駅・ひばりヶ丘駅からは西武バスで8分程度となります。
