HbA1cってなに?血糖値との違い
HbA1cってなに?血糖値との違いと見方
健康診断や病院の検査で「HbA1c(エイチビーエーワンシー)」という数字を見たことはありませんか?血糖値と並んでよく見る項目ですが、「いったい何を表しているの?」と疑問に思う方も多いと思います。ここでは、HbA1cと血糖値の違い、そして数字の見方をわかりやすく解説します。
血糖値とは?
血糖値は、その瞬間の血液中のブドウ糖の濃度を示す数値です。空腹時に測ると低めに、食後に測ると高めに出るのが特徴です。いわば「いま現在の状態」を示すものです。そのため、検査するタイミングによって結果が大きく変わることがあります。
HbA1cとは?
一方でHbA1cは、赤血球の中にあるヘモグロビンというタンパク質に、血液中のブドウ糖が結合した割合を示しています。赤血球の寿命はおよそ120日ほどありますので、HbA1cは過去1〜2か月の平均的な血糖状態を反映します。
なぜ両方大切なの?
血糖値だけでは、一時的に上がったのか、慢性的に高いのかが分からないという弱点があります。そこでHbA1cを併せてみることで、「この1〜2か月、血糖のコントロールはうまくいっていたか」を確認できるのです。つまり、両方とも糖尿病の診断や治療効果の判定に欠かせない検査です。
数字の目安
一般的にはHbA1cが 5.6%以下で正常、5.7〜6.4%が境界(糖尿病予備群)、6.5%以上で糖尿病が強く疑われるとされています。ただし、個々の年齢や体調、治療方針によって目標値は変わります。
まとめ
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血糖値は「そのときの血糖の状態」を示す。
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HbA1cは「過去1〜2か月の平均的な状態」を示す。
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両方を組み合わせることで、糖尿病の診断や治療の効果判定が正確になる。
健診で「血糖値は少し高いけど、HbA1cは正常」と言われることもあれば、その逆もあります。どちらか一方だけでは判断できないので、両方を合わせて見ることが大切です。
もし数値が気になるときは、自己判断せず、当院へぜひご相談ください。
