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低血糖を回避する

低血糖を防ぐために 〜当院の糖尿病治療について〜

スルホルニウレア薬(SU薬)

糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで、血管や神経、内臓にさまざまな影響を及ぼす病気です。

進行すると、目や腎臓、神経、心臓や脳などに合併症が起こる可能性があるため、適切な治療がとても大切です。

 

糖尿病の治療には、食事・運動療法に加えて、必要に応じて内服薬やインスリンを使います。

その中でも、昔から使われてきた「SU薬(スルホニルウレア薬)」というお薬があります。

SU薬は、膵臓を刺激してインスリンの分泌を促すことで血糖値を強力に下げる働きがあり、以前は多くの患者さんに使われてきました。

薬の効果が高く、安価であるため、とても重宝されてきた歴史があります。

しかし、近年では医療の考え方も変わり、SU薬の使い方も見直されるようになってきました。

というのも、SU薬は血糖を強く下げる反面、「低血糖」という副作用が起こりやすいからです。

 

低血糖は危険!

低血糖とは、血糖値が必要以上に下がってしまい、「ふらつき」「冷や汗」「動悸」「強い眠気」などの症状が出る状態です。

重症になると、意識を失ったり、けいれんを起こしたりすることもあります。

特に高齢の方や腎臓の働きが弱っている方は、低血糖が起こりやすく、回復にも時間がかかります。

そのため最近では、低血糖を起こしにくい新しいタイプのお薬(DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬など)が広く使われるようになってきました。

これらの薬は、効果も安定しており、生活スタイルや年齢に応じた安全な治療が可能になります。

 

もちろん、SU薬がすべて悪いわけではありません。適切な量で使えば、今でも効果的な治療法の一つです。

私自身も、膵臓の機能がやや低下していてインスリンの分泌が不足している方には、SU薬をごく少量だけ使うことがあります。

ただし、大切なのは「誰に」「どれだけ」使うかというバランスです。

当院では、必要に応じて少量で慎重に使用することはありますが、原則として高用量での処方は行っておりません。

とくに高齢の方には、低血糖が命にかかわるリスクとなるため、できるかぎり安全性を優先した薬剤を選ぶようにしています。

 

ぜひ、専門医にご相談ください。

当院では糖尿病専門医として、これまでの経験や最新の知見をもとに、お一人おひとりに合った治療を丁寧にご提案しています。

糖尿病治療は、単に「血糖値を下げること」ではなく、「元気で健康に過ごしていただくこと」が本来の目標です。

もし現在、他院で治療を受けていて「お薬が多い」「低血糖が不安」「自分に合っているのか分からない」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

些細なご相談も歓迎しております。

糖尿病の治療は長い道のりですが、安心して取り組めるよう、全力でサポートいたします。

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