注射型ワクチンか?フルミストか?
ワクチンの種類
ワクチンは主に「不活化ワクチン」と「生ワクチン」の2種類があります。
不活化ワクチンは、ウイルスの感染力をなくした成分を体内に投与して免疫をつける方法で、日本で最も一般的です。
生ワクチンは、生きたウイルスを弱毒化したものを投与し、ウイルス自体が体内で増殖することを通じて免疫を獲得します。そのため、免疫機能に異常がある方、免疫抑制薬を使用中の方、妊娠中または妊娠の可能性がある女性には投与できません。
フルミスト(点鼻薬)とは
フルミストは2023年から使われ始めた新しいタイプで、弱毒化ウイルスを鼻にスプレーして接種する生ワクチンです。
痛みがなく、2歳から19歳未満の子どもで使用できます。
費用は1回あたりおおよそ8,000円~9,000円程度で設定され、より手軽にインフルエンザからの予防ができる手段として注目されています。
ただし、風邪のような症状が副反応として報告されています。
どちらが良いの?
そもそも、フルミストは適応年齢が2歳から19歳までに限られているため、2歳未満や成人の方は選択できません。
フルミストは注射型ワクチンと同等か、それ以上の感染予防効果があるといわれていますので、免疫が低下している方を除けば、費用面が許せばフルミストを選択するのも良いでしょう。
フルミストと他のインフルエンザワクチンの比較
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注射型ワクチン |
フルミスト |
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生後6ヶ月から |
2歳から18歳まで |
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3000〜4000円 |
8000〜9000円 |
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生後6ヶ月〜12歳は2回接種が必要 |
1回接種 |
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効果は4ヶ月 |
効果が1年続く |
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副反応はあるが感染はしない |
周りの人が感染するリスクがある |
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妊娠中でも可 |
妊娠中は不可 |
※フルミストを摂取した方へ
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摂取は同シーズン1回のみで終了です。
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摂取後15〜30分は、激しい運動や入浴は控えてください。
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摂取日当日は、入浴しても差し支えありません。
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接種後1〜2週間は、重度の免疫不全者との密接な接触は避けてください。
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ワクチン接種後、およそ1週間前後以内で副反応が現れることがあります。
| 副反応の種類と頻度 | |
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鼻汁・鼻閉などの鼻症状 |
40〜60% |
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発熱 |
10% |
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咽頭痛 |
5〜10% |
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頭痛 |
3〜9% |
