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高血圧症

高血圧症とは?

高血圧症とは、血圧が高い状態が続く病気です。血圧とは、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力のことを指し、通常は「収縮期血圧(上の血圧)」と「拡張期血圧(下の血圧)」の2つの値で表されます。日本高血圧学会のガイドラインでは、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。

高血圧は「サイレントキラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれることがあります。なぜなら、多くの場合、自覚症状がほとんどないまま進行し、気づかないうちに動脈硬化を引き起こし、心臓や血管の病気や脳梗塞・脳出血、腎不全などの重大な病気のリスクを高めてしまうからです。

高血圧症の原因は?

高血圧には主に「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類があります。

  1. 本態性高血圧
    原因が特定できないタイプで、遺伝的要因や生活習慣(塩分の摂りすぎ、運動不足、肥満、ストレス、飲酒・喫煙など)が関係していると考えられています。
  2. 二次性高血圧
    腎臓の病気やホルモン異常、睡眠時無呼吸症候群など、特定の病気が原因で起こる高血圧です。

高血圧症の治療は?

治療はまず生活習慣の改善から始めます。具体的には、減塩(1日6g未満が目標)、適度な運動(週に合計150分、1回あたり30分以上の有酸素運動)、バランスの良い食事、体重管理、禁煙、節酒などが推奨されます。

それでも血圧が目標値に達しない場合は、降圧薬を用いた薬物療法が行われます。主な薬には、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)、ARB(アンギオテンシン受容体拮抗薬)、利尿薬、β遮断薬などがあります。医師の指示のもと、継続的に服用することが大切です。

ちなみに2019年に出された日本高血圧学会の提案は下記です:

年齢・病態

目標家庭血圧

(mmHg未満)

備考
75歳未満 125/75 一般的な目標

75歳以上で以下のいずれかに該当:

・糖尿病
・冠動脈疾患
・脳血管病
・慢性腎臓病
・抗血栓薬内服中

125/75  

①75歳以上でのいずれにも該当しない

②該当しても下記いづれかを合併している

・両側頸動脈狭窄または主幹動脈閉塞
・蛋白尿を伴わないCKD

135/85 高血圧治療による過降圧リスクを考慮

高血圧は一度診断されたら一生つき合っていくことが多い病気ですが、正しく治療し、日常的に血圧を管理することで、合併症を防ぎ健康を維持することが可能です。家庭でも血圧計を使って、毎日同じ時間に血圧を測定し、記録をつける習慣を持つとよいでしょう。血圧に関して気になることがあれば、是非当院へご相談ください。

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