緩徐進行1型糖尿病
2型糖尿病と診断された方へ、実は、別のタイプの糖尿病かもしれません
糖尿病にはいくつかのタイプがあります。
もっとも多いのは「2型糖尿病」ですが、実はその中に、将来的にインスリンの分泌が徐々に低下していき、治療方針を慎重に考える必要があるタイプの糖尿病があります。
それが「緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM:Slowly Progressive Insulin-Dependent Diabetes Mellitus)」と呼ばれるものです。
このタイプの糖尿病は、見た目には2型糖尿病とほとんど区別がつきません。
40代~60代で発症しやすく、肥満が目立たず、内服治療が一時的には効くことも多いため、最初は2型糖尿病として治療が始まります。
しかし、時間が経つと少しずつインスリンを出す力が失われ、最終的にはインスリン注射が必要になることも少なくありません。
SPIDDMの特徴
この病気の特徴は、発症時や経過中に「自己抗体」が陽性になることです。自己抗体とは、自分の膵臓を攻撃する免疫反応の痕跡であり、これがある場合は「自己免疫性の糖尿病」と判断されます。
ただし、この抗体はいつも検査で見つかるわけではなく、タイミングによって陰性になることもあります。そのため、見落とされやすく、診断が遅れてしまうこともあるのです。
実際、このSPIDDMという病気について詳しく理解しているのは、糖尿病を専門的に診療している医師に限られます。正直、私自身も糖尿病専門医を目指すまでは、この病気の存在や重要性について深く理解していませんでした。
けれども、日々の診療で患者さんと接する中で、「もっと早く気づいていれば、インスリンを使わずに済んだかもしれない」と感じるケースに何度も出会ってきました。
現在、2型糖尿病として治療を受けている方でも、
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思ったように血糖値が下がらない
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インスリン分泌が早くから低下していると言われた
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急に治療の変更を勧められた
というような経験がある方は、一度「SPIDDM」可能性について考えてみても良いかもしれません。
患者様へ
当クリニックでは、糖尿病専門医が丁寧にお話を伺い、必要に応じて自己抗体などの精密検査も行っています。
すでに他院で治療を受けている方も、相談だけでも構いません。
不安や疑問を感じたら、どうぞお気軽に“はたけやま内科クリニック”へご相談ください。
